盟友・岡澤貴志との初対戦、それが1998年6月21日SSS千葉大会『シークレットレスリングライブ1』で実現。僕と岡澤君はタッグを組む事はあっても対戦はなぜか一度も無かった。ついに相まみえる時が来た。
4年間のNZ留学から帰国した岡澤君だったが、明らかに新生Sのファイトスタイルに戸惑いを感じていた。第1次Sのガチンコ勝負の激しいプロレスから、新生Sは時間をかけながら芸術性を追求したスタイルに移行していた。岡澤君は年に一度はスポット参戦していたがそれは点であって線ではない。メビウスと提携するなど急激に変貌していたSSS、その流れに入っていけるのか?彼はそれを模索していた。
ならば岡澤君に新生Sの現在を伝えられるのは自分しかいないと思っていた。メインでSSS認定タッグ選手権・ジパング&金子vs岡澤&ムーノが行われた。ファーストコンタクトはロックアップ。パワーで勝る岡澤君にボディスラムで先手を取られたが、手四つの体勢からドロップキックでお返しした。岡澤君の胸板に左右ミドルキック10発、右ハイキック、ローリングソバットを叩き込んだ。彼からダウンを奪うのは大変な労力だ。ニールキック相撃ちから、今度は岡澤君の強烈な水平チョップの乱れ打ち、さらに剛腕ラリアットで吹っ飛ばされた。僕らは激しくやり合った!新生Sの現状を言葉で説明するより、やはり肌合わせた方が手っ取り早かった。試合後、岡澤君から「気持ち良いよ。今のスタイル、よくわかった!」と言ってもらった。この試合で盟友としての絆を改めて確かめ合う事ができた。この3年後には初の一騎打ちが実現しているんですがその話はいずれまた。
ちなみにこの試合は金子選手がムーノをラ・マヒストラルで仕留め、2度目の防衛に成功しています。この日、闘狂激乱軍の解散を宣言した板倉はスーパー・クリプト(IWA SAITAMA)と対戦し、イスを使ったボディプレスでクリプトを一蹴。また、西房勉という新人がミスターおやっさんを相手に白星デビュー。なかなか良い新人だったわずか1年で消えてしまった。実に惜しかった...。
そろそろ岡澤&ZIPANGUの後を継ぐ新世代を育てなければ未来はない。この場を借りて、Sの後継者候補を募集します。新弟子よ、来たれ!


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